前のページでは「1.0%を超える還元率なら、優秀なクレジットカード」という一応の目安を紹介しました。 しかし、還元率のみでクレジットカードを選ぼうとすると、思わぬ落とし穴にはまってしまう場合もあります。 そのため、今回は高還元率を謳っているクレジットカードに対する注意点を紹介していきたいと思います。 数字に踊らされることなく、そのクレジットカードの本質をしっかりと見据えたうえで評価できるようになりましょう。

上手い話には裏がある

クレジットカードのポイントプログラムに限らず、生活していく上で「上手い話」というのを度々耳にすることがあるかと思います。 しかし、皆さんご存知の通り上手い話には必ず裏があります。他より高いポイント還元率もまたしかり。 大前提として、営利企業はより多くの利益を上げることを最重要課題としています。 ポイント還元率を上げれば、その分企業の利益は減るように思えますが、実はそれによって企業にもたらされるメリットの方がはるかに大きいのです。 以下、企業側の代表的なメリットである「金利手数料」と「顧客の囲い込み」について解説していきます。

「毎月の支払額は自由に設定できます!」の罠

クレジットカードの支払方法には分割払いやリボ払いがあります。また、ほとんどのカードではキャッシングを利用することができます。 これらのサービスに共通するのが「金利手数料が発生する」ということ。

なかでもリボ払いは、金利が高い上に毎月の返済額をある程度自由に設定できるため、特に注意が必要な返済方法です。 クレジットカードの利用額が増えると、「今月は余裕がないから、とりあえず金利分だけ支払おう」といった状況に陥りがちで、金利手数料だけを延々と返済し続けている方も少なくありません。

そして、昨今の高還元率のクレジットカードはリボ払い専用、つまり返済方法がリボ払いしか選択できないものが増えてきています。 カード会社の狙いは明らかで、利用者を借金漬けにして継続的に金利手数料を払わせようとしているのです。

ポイント還元率を重視してクレジットカードを選んだのに、それよりはるかに高くつく金利手数料を延々と支払っていたら馬鹿みたいですよね? しかし、それこそがカード会社の狙いであり、このような状況に陥ってしまう方は一定数いるのです。

ポイントによる顧客の囲い込み

次は「顧客の囲い込み」について。リボ払いのケースは少々あくどい手口と言わざるを得ませんが、こちらに関しては真っ当なマーケティング施策と言えます。 要するに、「普通は0.5%の還元率だけど、うちで買い物すれば1.0%還元で他にもお得なサービスが盛りだくさんですよ!」というもの。イオンカードセゾンカードなどが代表的な例ですね。

このようなメリットがあれば、利用者は常にそのお店で買い物をするようになります。これがポイントサービスによる「顧客の囲い込み」です。 企業の利益は多少減ってしまいますが、それよりも常連さんが増えて、日常的に買い物をしてもらえる方が、企業にとってはるかにメリットが大きいのです。

では、決まったお店でしか買い物をしないことによって、利用者にはどんなデメリットが生じるでしょうか? ひとつ考えられるのは、商品価格にポイント分の費用が上乗せされることですが、これに関してはよく行われていることなので、自己防衛を徹底するしかないですね。 同じ地域内のお店の商品価格には常にアンテナをはり、ポイント還元率を考慮した上で購入するお店を選ぶようにしましょう。

ポイント分安くなるならそのお店で購入し、高いようなら別のお店を利用する。つまり、安易に囲われないように心掛ければ利用者にとってデメリットはありません。 もちろん、近くにイオン系列のお店がないのにイオンカードを持っていても意味がないので、この点はご注意ください。